試合になると指導者やチームメイトから、メンタル面に課題があって緊張して力を十分に発揮できていないと思われる選手に対して『リラックスしろ』、『何も余計なことは考えるな』というアドバイスが与えられることは良くあることだと思いますが、
実はこのようなアドバイスはあまり効果がないばかりか、場合によっては逆効果になってしまいます。

では、なぜ逆効果になるのかというと、それは下記の2つの理由があるからです。

・人間は、『~しなければ』と思ってできることと出来ないことがあります。
 リラックスに関しては、『する』ものではなく、『できる』ものなので、思考でリラックスすることを意識してもできないので、 リラックスしようとすると本当に意識すべきものが意識出来ないのです。

・人間の脳は、何も意識をしない、思考しないということができません。
 無意識にでも何かに意識を向けていたり、何かを考えています。

 

人間の脳は、刺激を受けて反応するようにできている臓器なので、試合で緊張することは当たり前で、ピンチやチャンスなど、条件が変わることで緊張が増すことも当然なのです。
それを無理にリラックスしようとすると、集中力が低下したり、力が上手く入らなくなってしまいます。

人間は緊張していると感じて不安になった時、自信が持てない時ほど自意識が過剰になってしまいます。
これは、意識が自分の方にばかり向いてしまう状態です。
スポーツでいうと、自分のフォームばかりが気になるようになったり、失敗したらどうしようと過剰な危機予測や自己保身の意識が高まってしまい、闘争心が弱まって攻める気持ちが相手に向かなくなってしまいます。

試合で緊張することは、人間の闘争本能が高まっているということなので試合をするために必要な条件です。
そのため、リラックス使用としたり、心に生じる葛藤を考えないようにするのではなく、意識すべきことは何かを明確にしてそれをしっかり意識するようにすることが、闘争心を維持しながらプレーする姿勢につながるのです。

競技によって違いはありますが、主に下記のようなことを意識すると以下と思います。

・自分が投げる、または打つボールの軌道を具体的にイメージする
・相手の呼吸の状態と変化から動作の起りを捉えるように意識する。
・相手の表情から心理状態を想像して、必死なのは相手も同じだと感じる。
・相手チームの雰囲気、ベンチの状態を意識して、相手にとって今がどういう状態なのか把握する

他にもいろいろ意識できることはあると思いますが、共通することは意識を相手に向けて戦う姿勢を維持し続けることだということがポイントです。

スポーツでは緊張することは必要なことで、緊張によって意識が自分ばかりに向けるのではなく、相手にも向けて戦う姿勢を持ち続ける精神状態を生み出すことがメンタルコントロールでもあるのです。
人間の脳と心理は、ある程度決められた反応というものが備わっているのですが、メンタルトレーニングによってその反応を勝つために活用したり、緩和したりする能力がメンタル力なのです。

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