眼を動かすと心をコントロールできる

私はメンタルトレーニングとして動体視力や周辺視野を鍛える
トレーニングを提案しています。
そのトレーニングを提案されたアスリートも、最初はなぜそれが
メンタルトレーニングになるのかと疑問を感じてるようですが、
その理由を知ると納得してトレーニングとして取り入れています。

実は、目から脳につながっている視神経は、脳にダイレクトに
刺激を伝達する神経であるため、眼の状態が変化することで脳の
働きが直ちに変化するのです。

私が、メンタルトレーニングにビジョントレーニングという動体視力を向上させる方法を取り入れたのは、約6年ほど
前だったのですが、眼と脳の関係を考えると非常に効果的かつ短時間でスポーツをするのに適した脳の状態を作れる
トレーニングだと感じました。

試合前に集中しようと自分に言い聞かせても、本人が思っている集中が本来の集中を違ったものであれば、スポーツを
するのに適した脳の状態を作ることはできません。
場合によっては、視野が狭くなって、肩に力が入ったり、ボールや相手の動きに反応できなくなってしまいます。

ビジョントレーニングによって試合前に集中力を高める方法なら、目を動かすことで脳に戦う準備をするための刺激
を送ることができ、短時間で集中力が高まります。

眼と心の状態の関係

私たちは考え事をしている時は眼球の動きは止まっています。

これは目が動いていない方が物事を深く考えられる方なのですが、この時の脳の使い方では目の前で目まぐるしく状況
が変わるスポーツはできません。
また、ゴルフのように止まったボールを打つ場合でも、ボールをよく見過ぎて眼球の動きがその周辺の筋肉によって
固定されてしまうと肩に力が入ったり、いろいろ考えすぎてしまい普段の力が発揮できないということが起きます。

反対に眼球が動いている時は、脳は目の前の状況が目まぐるしく変わっているという認識をして、いつでも状況に対処
できる状態でいようとします。
実際に目の前は何かが起きていなくても、眼鏡が早く何度も動いていることで目の前では何か起きていると勘違いする
のです。

 

眼球が動きやすい目の状態というのは、眼の上下にある筋肉が適度に緩んでいる状態です。
動いているものを見る時も止まっているものを見る時も、眼の周囲の筋肉をリラックスさせておくと、脳は何かあると
対処しなければならない状態なんだと認識します。

『集中しなければ』と意気込むよりも目の周囲の筋肉を緩めて、脳に目の前で起きることに対処する準備が必要だと
認識される方が、試合というものに対して理にかなった心理状態が作れます。

 

目の周囲の筋肉が緩んでいて、眼球が目の前の状況の変化を追える状態が、スポーツをするのに適した状態であると
覚えておいて頂ければと思います。

短時間で理想的な集中状態が作れる

ビジョントレーニングの方法はいろいろあるのですが、このページの上にある写真で行っている方法が、一番簡単で
どこででもできる方法です。

簡易的なビジョントレーニングの方法
人差し指を立てた手を肩幅くらいに広げます。
人差し指の高さは眼の高さくらいにして、左右の人差し指を交互に目で見るというのを続けます。
30秒で何往復できるかなどを図ると、眼で物を追うスピードの速さがわかります。
試合会場で行う場合は、30往復くらいやれば脳は集中状態になっていきます。
トレーニングに慣れてくると、指を使わなくても眼球を早く何度も動かすだけで、脳は今目の前で起きていること
を把握して対処しなければと思い、集中状態に入るようになっていきます。

 

ビジョントレーニングによって、短時間でスポーツに適した脳の状態を作り出すことができるのは、眼球と脳が神経
の束で直接つながっているので、眼の状態の変化が素早く脳の状態の変化につながるということもありますが、脳は
同じ刺激を受け続けることによって、その刺激に対して反応が敏感になるという特徴も持っているからです。

日頃からビジョントレーニングをやっておけば、試合前に眼を動かすことで集中状態に入りやすくなるので、トレー
ニングを継続することをおすすめします。

 

試合前のビジョントレーニング

試合前にビジョントレーニングを行う際は、上記のように指を使って行う方法もあれば、周囲に視線を移す対象を
2つ見つけて交互に視線を移すという方法もあります。
いずれの方法も、トレーニングを行うことで集中力が高まってきたと感じられる程度行って下さい。

そして、日常でビジョントレーニングを行う時と試合前に行う時の違いは、ビジョントレーニングの後に呼吸を
整えて闘争心を高めるという作業を行って下さい。

その理由は、ビジョントレーニングを行うと脳が目の前で起きることに反応する準備が出来るのですが、最後は
眼をたくさん動かして脳が興奮気味になっているので、呼吸を整えながら意識を研ぎ澄ます必要があるのです。

意識を研ぎ澄ます理由と具体的な方法は、メンタルトレーニングを受けて頂く方にはお伝えしていますが、
取りあえずホームページを見てビジョントレーニングをやってみようと思われた方は、試合前にビジョントレー
ニングを行った場合は意識を研ぎ澄ます必要があると覚えておいてください。

コラムニスト
氏名 衣川竜也
職業 メンタルトレーナー
所属 株式会社AXIA

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