世界陸上の男子100mで、35歳のジャスティン・ガトリン選手が金メダルを獲得しました。
30歳のボルト選手が今大会で引退を表明していることを考えると、35歳での金メダル獲得は
すばらしい結果だと思います。

しかし、この金メダルの獲得に会場ではブーイングが起こったそうです。
このブーイングは、メディアでも報道されている通り、ガトリン選手が過去にドーピング違反を
していたため、金メダルの獲得にふさわしい選手ではないというファンの講義の表れだったようです。

対称的に、今大会で引退を決めていたウサイン・ボルト選手は3位に終わりましたが、レース後
に会場ではボルトコールが起きたそうです。

この出来事から私が感じたことは、やはりアスリートは記録や結果だけでなく、応援される存在
であることが大切だということです。

 

 

スポーツはファンに支えられている

スポーツが、大きな興行として成り立っているのは、お金を払ってでも勝負の緊張感や興奮を
生で感じてみたい、好きな選手を応援したいと思う人たちが多いからです。

世界選手権やオリンピックで結果を出した選手は、大会後も国から報奨金がでたり、企業の広告塔
としての依頼が来たりと、大きな恩恵がもたらされます。
これも多くの人が注目しているからこそ生まれる恩恵で、スポーツに興味関心を持ち、好きな選手
の活躍に感動したり、残念がったりする人たちがたくさんいるからこそ生まれるものです。

スポーツ興行は、素晴らしいパフォーマンスを発揮する選手がいて、それを応援するファンいると
いう図式があり、競技ごとに差はありますがスポーツ全体としてみた時にスポーツに注目する人の
数が莫大だからこそ国や企業が資金を投入してくれるし、メディアも注目するのです。

 

今やスポーツは、アスリート、ファン、国や企業、メディアなどが相関的に関係し合って発展して
いると言えます。
現代のスポーツ興行においてファンは、アスリートとスポーツに投資をしたり、情報発信をする側
をつなげる重要な存在です。

そのため、ガトリン選手の世界陸上優勝とレース直後に生まれたファンの反応は、ドーピングが
スポーツの発展にも影響を与えるものであることを物語っていたと思うのです。
ガトリン選手の優勝は、ドーピングという行為が本来なら35歳で成し遂げたという称えられるべき
ものであるとしても、ブーイングを生み出してしまうほどファンの心理に根深く残るものであること
を表していると感じました。

反対にボルト選手は、過去に成し遂げた成果とファンから親しまれるキャラクターもあり、今回
は3位という結果に対して、引退を惜しむ思いやこれまでの活躍に敬意、さらにボルトの勝利を
願っている中で過去にドーピング違反をしたガトリン選手が勝ったことへの反発などのファン
心理から、ボルトコールが生まれたのではないかと思います。

ボルト選手にファンが多いのは、これまでの活躍はもちろんですが、人の印象に残る人懐っこさ

アスリートは、ファンを喜ばせることを一番に考えて競技をしているわけではないとしても、
多くのアスリートがファンからの支持を得ることが、競技生活を続けてアスリートとしての高み
を目指すための環境を作ってくれるものであるのは事実です。
そういう観点からみると、ドーピングがスポーツからのファン離れを引き起こすには十分な原因
になることをガトリン選手へのブーイングから想像できるのではないかと思います。

 

 

ファンの期待を裏切った代償

ガトリン選手は、ドーピング違反の後には、4年の出場停止処分を終えています。
その後、復帰戦で優勝したり、自己新を更新しています。
処分中も含めてアスリートとして努力を重ねてきた結果の世界選手権金メダルだったので、そこに
一つの価値があるのかもしれませんが、ドーピングという行為がファンにはどう受け止められるの
かという重さを物語っている出来事であると思います。

 

スポーツを応援するファンは、自分たちにはできないような偉業を精神と肉体の強さを追い求めた
アスリートが表現してくれる、そしてその背景にはひたむきな努力があるというイメージを持って
いて、その暗黙の了解を破ってしまうのがドーピングです。

最高のパフォーマンスを見せてもらった後に、「あれはウソでした!」と裏切られているような
気分にさせてしまう不愉快さがドーピングにはあり、その落差があるからこそもう一度信じて
裏切られたくないという思いも、今回のガトリン選手へのブーイングには込められていたのでは
ないかと思うのです。

一度でもドーピングという形でファンの気持ちを裏切った代償は、出場停止期間がある中でも
アスリートとしてモチベーションを維持し、トレーニングを行って勝ち取った結果に対しても
賞賛ではなく、ブーイングという結果だったのでしょう。
 

 

私は、スポーツの偉業というものは、可能性を追求して努力をしているアスリートが主体となって
生まれるものですが、取り組める環境やサポートが必要で、さらにそこには資金が不可欠で、その
資金が出るかどうかは、ファンの数が影響するというものである以上、スポーツに関わる多くの人
によって生まれていると思います。

素晴らしいパフォーマンスを見せてくれるアスリートに多くの人達が敬意を持っていますが、同時
にアスリートがファンへの敬意を持ち競技に取り組むことが、スポーツの発展には必要な姿勢なの
ではないでしょうか。

 
世界陸上 男子100m決勝の後の出来事が、今後のドーピング撲滅につながって入ってほしいと
願っています。

 

 

ブログランキングに参加しています。 いつも応援のクリックをして頂きありがとうございます(^^)
にほんブログ村 その他スポーツブログ トレーニングへ

 

 

 

s-mm