緊張は本当にパフォーマンスを低下させるのか?

「試合で緊張して力がだせない」、「大事な場面でいつも緊張してしまう」
というような緊張によってパフォーマンスが発揮できないという相談に
来られる方は少なくありません。

子供のころから競技を続けてきた人なら、自分で緊張しないような工夫を
したり、緊張すると力が発揮できないということを指導者に教えてられて
きた思います。

しかし、本当に緊張はパフォーマンスを低下させてしまうものなのか・・・?
その答えは、NOです。

緊張によりパフォーマンスが低下する理由は、緊張しているからではなく、
緊張状態に対して間違った対処をしているか、嫌がるばかりで適切な対処
を行っていないからです。

緊張と闘うための準備

実は人間が緊張するのは、自分の命を守るためなんです。
人言も含め動物には生きるために環境に適応する力が備わっていますが、緊張は原始時代からその過酷な環境で
生きていくために備わった
闘争(逃走)反応であるといわれています。

それはどういうことかというと、危険に遭遇した時に一気に心拍数を上げ、体温を上昇させ、汗ばみ、筋力を
向上させて闘う、もしくは逃げることができる体の状態を作らなければならなかったため、緊張という体の反応
が生じるようになったのです。

現代社会では、そうめったに危険に遭遇はしませんが、スポーツは相手と競うためのものであるため、試合と
いう環境が脳を刺激して緊張と
いう闘争(逃走)反応を生むのです。
緊張は闘うために生じる反応なので、本来人間の運動能力を向上させてくれるので、スポーツのパフォーマンス
を向上するために必要不可欠なものなのです。

 

緊張はメンタルトレーニングでコントロールする

しかし、私たちは緊張感を感じている時にパフォーマンスが低下したという体験をしています。
これはなぜかというと、緊張は本来自分の命を守るための反応なので、過剰に働くと無意識に挑戦すること
よりも守ることを優先してしまうのです。
スポーツにおいて攻撃は挑戦でもあるので、体が攻撃するための動きではなく、自分を守るための動きを優先
しようとするので、体の動きが硬くなったり、ひどい時は自分の意思とは違う動きになってしまうのです。
そのほか、呼吸困難、体の震え、吐き気などが起きることもあります。

そのため、緊張状態は適切にコントロールする必要があり、その方法がメンタルトレーニングで身に着ける
いくつかの方法なのです。

 

緊張とフロー状態

緊張している時は、自律神経の交感神経というものの働きが活発になるのですが、パフォーマンスが低下する時は、
交感神経が暴走している状態です。
その交感神経の働きを調整してくれるのが副交感神経なのですが、この副交感神経は呼吸法によって働きが活発
になります。

また、緊張しすぎている時は、目の動きが硬直してしまうので、目の周りの筋肉を緩める必要があります。
目の周りの筋肉が緩むと、自分の身を守ることより攻撃するために脳が働くようになります。

さらに普段から高度な集中力を要するトレーニングをすることで、脳が今に意識を集中しやするなるので、
今に集中する力を高めることも、緊張しても脳が過剰に自分の身を守ろうとせず、挑戦する働きができるように
なるので必要なのです。

脳の状態というか心理状態にはフローという状態があるのですが、これは一定の緊張をしながらも質の高い集中力
を持続し、筋肉もいつでも脳の命令を実行できるように緩んでいる状態です。
緊張状態をメンタルトレーニングでコントロールすることは、フロー状態を生み出すことでもあるのです。

 

メンタルトレーニングは習得できる

メンタルトレーニングは、緊張をうまくコントロールするための技術を習得する方法です。
フィジカルやスキルの向上のように目に見える結果が表れるわけではありませんが、習得できると緊張の感じ方
が変わります。
また、試合前にどういうような脳の感覚になればいいのかがわかるようになります。
そのため、試合ではその状態になるように準備することができます。

理想的な状態を知っておくことで、試合前に自分をどのような状態に持って行くかという目的が明確になり、
緊張感が増す中でしっかりと心の準備ができるようになるのです。

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