昨日、マラソンで世界選手権の出場経験のある方が、万引きをして執行猶予期間中だった
にも関わらず、再度万引きをして逮捕されるという事件が報道されていました。

http://www.sankei.com/affairs/news/180305/afr1803050023-n1.html

この万引きの背景には、ご本人が摂食障害だったということが言われています。
競技によっては食事制限が厳しく、現役中に過食症になる選手もいます。

 

こういうニュースを見ると、本人はしっかりと改善してほしいという思いと、
各競技の指導者が、スポーツと摂食障害のことを学び、選手が引退後に摂食障害と
いう問題を抱えてセカンドキャリアに移らないといけない状況を防いでほしいと
いう思いが出てきます。

 

 

過食症が万引きにつながる理由

過食症は、大きく分類すると依存症の一種です。
食べるという行為の最中は、不安や葛藤を忘れることができるため、ストレスで心に
かかる負荷を軽減するために、やめた方が良いとわかっていても過度な食事を継続
してしまいます。

食事制限の反動、競技生活の不安や葛藤からの逃避が重なり過食症になってしまう
ケースが多いのではないかと思います。

 

過食症になると、異常な量の食事を摂り、それを吐くという行為を繰り返すので、
食費がたくさん掛かるようになってしまい、金銭的に厳しくなって万引きが始まる
というのが、過食症が万引きにつながり理由の一つです。

もう一つの理由は、万引きも依存症の一種であり、先に過食症という依存症に陥って
いるため、依存症の背景にある否認の心理がその人の思考パターンとして作られていて、
ほかの依存症になりやすい状態になっているからということが言えます。

 

否認の心理とは、自分が依存症であることを認めない、自分の力だけでは改善できない
ことを認めない、うそをつくことが多くなる、良くない行動をするために心の中で
言い訳をして行動を正当化する、深く反省できない、という状態を生み出している
心理状態です。

 

 

再犯の可能性と改善方法

ニュースの内容のように、執行猶予中に再犯をしているというのは依存性が非常に
高くなっているということが言えます。

依存症の人は、逮捕されたり、周囲の人に厳しくその行動をすることを注意されると、
一度は反省をして行動を止めます。
しかし、自分のしたことを後悔したり、反省しているだけでは、再度同じことを
繰り返してしまう可能性が高くなります。

 

特に、執行猶予期間中に再犯をしているということは、そのような状況にあっても
自分の意志によって衝動を抑えられないということなので、依存性はかなり高まって
いると考えられます。

依存症というのは、無意識レベルでは問題のある行為がストレスの発散にもなると
脳が記憶してしまい、理性ではその行為を続けることがよくないとわかっていても、
ストレスを受けたり、その行為をした環境に身を置くと同じ行為を繰り返して
しまう状態です。

 

依存症は、執行猶予のように抑止力になる条件があるにも関わらず行動を止める
ことができないということは、悪化した状態であると言えます。
悪化すると、小さな刺激に対しても脳が反応して衝動が抑えられなくなったり、
依存行動をしてから間もないのに同じ行動をしたくなってしまうようになります。

悪化しているということは、本人の意思では止められないほど脳に強い癖がついて
いるということなので、依存症のメカニズムや改善方法を熟知しているカウンセラー
のカウンセリングを受ける必要があります。

 

 

私は、様々な種類の依存症の改善のカウンセリングを行っており、多くの方の相談
に対応してきた経験がありますが、依存症の改善にはしっかりとカウンセリングに
通うことが重要だと断言できます。

反省と後悔だけで改善できるものではないからこそ、再犯が起きる可能が高いので、
アスリートで摂食障害になった時点でカウンセリングを受けてほしいと思います。
摂食障害が、万引きという犯罪行為にまでつながってしまうと、お店にも迷惑を
掛け、自分の人生にも傷をつけてしまうことになるので、そうなる前に改善して
ほしいと思います。