緊張と思考をコントロールする力を身に着ける
呼吸、瞑想トレーニングを行う目的は、緊張と思考をコントロールする力を身に着けることです。
緊張も思考も、競技では必要なものなのですが、コントロールできないことによってパフォーマンスの低下につながってしまいます。
緊張のコントロール
緊張して力を発揮できないという悩みを持っている方はおられると思いますが、まず緊張は試合で自分の高パフォーマンスを発揮するためには必要なものです。
ここでは詳しい説明は省略しますが、緊張は必要なものだという前提で呼吸、瞑想のトレーニングについて説明します。
試合などで緊張している時というのは、自律神経の交感神経の働きが高まっている状態です。
これは、筋力を発揮したり、瞬時に状況に対応するためには必要な状態なのですが、高まりすぎると体を上手く動かせなくなってしまいます。
そのため、副交感神経の働きを意図的に高めて、自律神経の働きのバランスを取って理想的な緊張状態にするための方法が呼吸法です。
呼吸は、吸っている時には交感神経の働きが優位になり、吐いている時は副交感神経の働きが優位になるので、正しく呼吸を行うことによって理想的な緊張状態を作ることができるのです。
思考をコントロール
瞑想は、思考をコントロールする力を養ってくれます。
呼吸をしながら瞑想をすることで、一度に呼吸と瞑想のトレーニングを行うことができます。
瞑想というのは、浮かんでくる思考を意図的に頭の中で掘り下げたり、次の思考を連想させたりれず流していき、また同じ思考が生じても流すということを繰り返します。
流しても何度も浮かんでくる思考は、今の自分の状態を教えてくれるヒントでもあるのです。
瞑想は、自分の心を観察する方法でもあるので、観察して今の心の状態を知ることで冷静に対処方法を考え、実行できるのです。
試合前には、不安や恐怖を感じることもありますが、瞑想で不安や恐怖を受け止めつつ、呼吸で心を落ち着かせていくのです。
イメージ力の強化
呼吸、瞑想トレーニングは、自律神経を整えて試合前に緊張状態をコントロールするため、思考を整えて不安や迷いで心理状態が損なわれないようにするために行うだけでなく、
パフォーマンスを高めるためのイメージトレーニングでもあります。
パフォーマンス向上のために行うイメージトレーニングは、競技中に自分が主観的に見ている光景をイメージしながら、一つの動作を起こす時の筋肉の反応まで感じられるように
イメージを作ることが効果を上げます。
また、野球でストライクが入るという自分の動きの結果だけをイメージするのではなく、ボールを投げたり、技を出す際の動きの軌道をイメージ化することが重要です。
自律神経を整えること、余計な思考を払しょくすることが上手くできるようになれば、上記のようなことを意識しながらのイメージトレーニングも加えて呼吸法、瞑想を行って下さい。
トレーニングの様子
呼吸、瞑想トレーニングは、落ち着ける環境で座って目を閉じて行うことが望ましいです。
呼吸は、私たちが普段から無意識で行っていることですが、上手く呼吸ができている人はあまり多くありません。
メンタルトレーニングでは、正しい呼吸の仕方を指導させていただき、実際に上手くできているかということもバイオフィードバックトレーニングでによって計測も行います。
自分の呼吸が正しくできているのかを調べつつ、正しい呼吸法を身に着けていただくことが可能です。