ピッチングは呼吸が大切

私は、野球でピッチャーをしているというアスリートからの個人的な相談や野球やソフトボールの実業団チームのメンタルトレーナーを務めたことがありますが、ピッチャーのメンタルトレーニングの指導では呼吸の大切さについて
話をしています。

ピンチになったら呼吸を整える

ピッチャーの中には、ランナーが出ると調子が崩れてしまうという人がいます。
その人たちは、ランナーが出た時に呼吸が浅くなり、ピッチングのテンポにも乱れが生じている可能性があります。

人間は不安になったり、危機を感じた時に、心理状態を上手くコントロールできないと呼吸が浅くなってしまうのです。
その状態で投げ続けては、大量失点を許してしまうことにもなりかねないのですが、調子を崩しやすいピッチャーほど不安や危機を感じたら、あれこれと考えて思考が整理できない状態になっています。

このようなピッチャーが、調子を崩さないようになるために有効な方法が呼吸を深くするための呼吸法です。

呼吸法に関する説明

これまで呼吸法の指導を受けたピッチャーから、ピンチでも慌てなくなったということやチーム全体としても失点が減ったという報告を受けています。

ピッチングの最中に呼吸を整える理由

勝負ごとの鉄則として、コントロールできるものだけをコントロールするという意識を持つことが大切です。
しかし、ピンチになったら思考がまとまらずに、相手の考えが何なのかと疑心暗鬼になったり、悪い結果を予想して不安になってしまいます。

自分の力だけでコントロールできないものにばかり意識が向いる時には、パフォーマンスが低下してしまうので、自分自身のコントロールを取り戻すために確実に自分の意思でコントロールできる呼吸に意識を向けるのです。

呼吸は自分の意思でコントロールすることが可能であり、良いピッチングができている時の状態を再現する基準として呼吸は最適なのです。
ランナーがいるということ、それによって不安や危機を感じていること自体を変えることはできませんが、深い呼吸を取り戻すことは可能であり、呼吸という点に関しては、自分の状態をランナーがいない時と同じ状態にすることはできるからです。

呼吸を整えたからと言って、絶対に打たれないというわけではありませんが、呼吸だけでも良い状態に保ち続けることは可能であり、それは良い結果が出る可能性も高めているということでもあります。

ピッチングは、投げるまでをピッチャーのペースで行うことができるので、その特性を利用したメンタルコントロールの方法が呼吸法なのです。

日本代表のピッチャー

WBSC プレミア12を見ていると、日本代表のピッチャー陣は呼吸が安定していると感じます。
かなりのプレッシャーが掛かっている中で、ランナーを背負っていても呼吸が乱れているようには感じられません。
さらに表情もポーカーフェイスで、自分のリズムをしっかりと保って投げているように見えます。
さすが日本を代表するピッチャーたちだと思います。

多くのピッチャーが代表選手から見習う点は多いと思いますが、その中で呼吸にも注目して試合を見て下さい。
呼吸法は、難しいものではない上に心理状態をコントロールするのに適した方法なので、是非取り入れて頂きたいと思います。