ジュニアアスリートの勝負強さを高める方法

ジュニアアスリートにとって「勝負強さ」は、大会での結果を左右する大きな要素です。
実際に「子供が急に勝てなくなった」、「能力は高いのに勝てない」、「特定の条件で勝てなくなる」という悩みの相談が多いです。
これまで小学生から中学生のジュニアアスリートのサポートもたくさん行ってきましたが、勝負強くなるということはいくつかの心理的要素が向上する必要があり、それを効率よく進める方法としてEQ(心の知能指数)に目を向けるようになりました。

EQを高めることは、自分や相手の感情を理解し、コントロールする力を育てることにつながります。
これが勝負の場面で「動じない心」「冷静な判断力」を発揮する基盤となるのです。
また何日も先にある試合に向けてコツコツと取り組むこと、段階を踏んで自分を向上させることができる能力も勝負強さにつながります。

ジュニアアスリートが直面する心の課題

子供の競技結果が出ない、勝てなくなってきたということで、お子様以上に親御様が不安になってしまわれていることもありますが、子供のメンタル強化を求める上で心に留めておいてほしいことは、幼い頃ほど身体的にも心理的にも成長に個人差があるということです。
前頭葉の発達は個人差が大きく、他の脳部位の発達に追いつくのは25歳前後と言われているためジュニア期には、以下のような心の課題に直面することがあります。
また課題に直面する時期も人によって多少の違いがあります。
これらは、身体的な練習だけでは解決が難しく、心理的なアプローチが欠かせません。

・過度の緊張
大事な試合になるほど緊張し、普段通りのパフォーマンスができない。

・プレッシャーへの弱さ
監督や親、チームの期待が重圧となり、結果を意識しすぎて萎縮する。

・感情のコントロール不足
失敗したときにイライラや落ち込みから立ち直れず、試合全体に悪影響を与える。

EQで勝負強さを養うポイント

勝負強さを向上させるためには、勝負強さというものがどのような心理的要素によって構築されているかを考える必要があります。
これは課題の切り分けにつながり、漠然とした取り組みではなく、具体的な取り組みを行っていくために欠かせない視点です。
私達は、勝負強さを高めるために以下のような視点を持ってサポートをしています。

1. 自己認識を高める

自分がどんなときに緊張するのか、どんな言葉で気持ちが落ち着くのか、どんな時に良いパフォーマンスが出ているのか、何を意識するとパフォーマンスが低下しているのかなどを理解することが第一歩です。
「敵を知り己を知れば百戦殆からず」という古代中国のことわざにも、勝負ごとにおいて正しい自己認識を持っておくことの重要性が示されています。

2. 感情コントロール力を鍛える

勝負ごとにおいて判断ミス、動作のミスが生じる背景には感情の乱れがあります。
勝負ごとの鉄則として「コントロールできるものをコントロールする」というものがありますが、勝敗は相手との関係の中で生じるため自分だけでコントロールすることはできません。
しかし、自分の感情は勝敗よりも自分のコントロール下にあるため、勝負に勝つためにはまず自分の感情に飲み込まれないようにすることが求められるのです。

3. 共感力とチームワークの強化

EQの一要素である「共感力」は、チームスポーツで特に重要です。
仲間の気持ちを理解し、支え合うことで安心感が生まれ、個人の勝負強さにもつながります。
また指導者との信頼関係は、勝負の中での心の安定、練習の質にもつながるので、チームメイトだけでなく指導者とも共感力を持ってコミュニケーションが取れるようになることが望ましいと言えます。

4. ポジティブ思考を育てる

ネガティブな感情を引きずらず、「次はできる」「やれることに集中する」といったポジティブな自己対話を習慣にすると、本番で力を引き出しやすくなります。
ここでいうポジティブ思考とは、ただ楽観的に考えるということではなく、現状をしっかりと把握した上でポジティブな要素に目を向けて心の安定を図ったり、勝つための可能性を見出す思考力のことです。

EQを高めるトレーニング方法

EQを高める方法としては、EQを構成する心理的要素にアプローチするトレーニングプログラムを用意しています。
『ココロスイッチ』というプログラムで8回にわたってEQ向上に特化したトレーニングを受けていただきます。
このトレーニングに関しては、EQ向上を専門にしているトレーナーがサポートいたします。

勝負強さは高められる

人間の性格の違いには遺伝的要素が関係していることは研究で分かっていることですが、それと同時に心の働きを後天的に成長させることが可能であることもわかっています。
人間の脳には可塑性という性質があり、よく使う神経回路ほど発達することが証明されています。

これまで多くのアスリートを見てきた経験から、勝負弱い人が持っている性格的傾向もあれば、ジュニア期に勝負弱くなってしまうような神経回路を刺激されて育った傾向も感じられます。
1人のアスリートが勝負の世界で戦っていくためには、自分の性格傾向を把握してコントロールできる心の力を身につけることが大切で、そのためにも勝負強さが育つような刺激をジュニア期に受けることが望ましいと感じています。
私達が提供しているEQ向上トレーニングは、本格的なコーチングやメンタルトレーニングを行う前の土台となる心の成長を促すためのアプローチです。

先を見据えて子供の頃に勝負強さを高めるためにEQトレーニングから取り組んでみませんか。

=== 小学生~高校生が対象『心の知能指数』を高めるトレーニング ===

心の知能指数と言われるEQ向上を目的としたメンタルトレーニングプログラム「ココロスイッチ」

小学生~高校生対象|スポーツEQトレーニング

================================================

中高生から取り組くめるメンタル強化
メンタル面で大崩れしないアスリートに共通しているのは、自分を心理状態を保つ思考力を持っている点です。
この書籍は、アスリートが思考力を高めるために必要な知識、発想、方法などをまとめています。
アスリートのコーチングをする中で、中高生のうちから思考力を高める取り組みをしていることが競技人生の支えになると感じてこの書籍を書きました。実力を発揮するためのスポーツメンタル実践法
メンタルノート
メンタルノートは、アスリートとして必要な心理的能力を養うための練習日誌です。
自分の置かれた環境、限られた時間の中で競技力を高めるための計画力構想力を高めたり、自分の状態を把握する洞察力分析力を高め、アスリートとしての自立を促すような内容になっています。アスリートとして必要な心理的能力を養うための練習日誌

 


================================================

スポーツコーチング、メンタルトレーニングの依頼

トップページに戻る    メンタルサポートの方法

instagramでスポーツ心理の知識、メンタルトレーニングの方法について情報を配信中

メンタルトレーナー衣川竜也のinstagram