中高生にとっての全中とインターハイ

2020年の全国中学校体育大会(以下全中)、全国高等学校総合体育大会(インターハイ)の中止が決まりました。
この決定は、意欲を持って取り組んでいた中高生にとっては衝撃的な決定だったことは想像に難くありません。

中高生の皆さんにとって、3年間の区切りの中で取り組む競技生活は、社会人やプロが競技に取り組むのとはまた違った感覚があると思います。
3年間は思い切り競技を頑張って、新しい環境では学業や仕事に取り組もうと考えていた人もいるでしょうし、中学生なら高校、高校生なら大学、実業団、プロといった環境での競技生活を意識して頑張っていた人もいると思います。

また中学、高校時代は同じ世代の中で競い合うことにも醍醐味があります。
地区予選、全国大会で、同世代との競争の中だからこそ培えるチームメイトとの絆やライバルたちとの関係性があります。
この人間関係は、大人になってからも特別なものとして残るということは、私自身の経験からも実感しています。

自分の力を試す機会、上のカテゴリーに行くためのアピールの機会、そして人間関係を育む機会が失われたことは非常に残念なことだと思います。

中高生の皆さんは、言葉にしなくても全中やインターハイ、そしてそれにつながる予選が貴重な機会であると認識していたと思いますが、全中やインターハイを目指すこと、そこで活躍することが原動力だったからです。

何を原動力として動き始めるのか

原動力は、活動を起こすため、活動を継続するための力です。
その原動力を失った今、いろんな思いが込み上げてきているのは当然です。

しかし、今がどんな日常だとしても時間が過ぎているのは事実で、皆さんの人生でこれから先に訪れる大切な機会に近づいています。
私達の心は過去に囚われてしまうことがありますが、現実の時間は進み続けます。

人によって時間の経過の中でいつ動き始めることができるのかは、個人差があると思いますが、どこかで動き始める必要が出てきます。

今、私が皆さんにお伝えしたいことは、『新しい原動力』を探してほしいということです。
若い皆さんには未来があります。そして無限の可能性があります。
そして皆さんの行動が未来に影響を与ます。可能性を広げることになります。
人によってタイミングは違う思いますが、まずは自分にとって何が原動力になるのか自分自身に問い掛けてください。

皆さんには、全中やインターハイを原動力に努力を始めた、努力を継続してきた経験があり、これは大会が無くなったとしても奪われることがない貴重な力です。
それは、大会で得られる結果、名声以上に価値のあるものであり、これからの皆さんの人生を支えてくれる大きな力です。

皆さんにとって全中、インターハイが開催されないということは、力を発揮できる機会を失っただけでなく、それらを原動力に頑張っていた日々が失われたことでもあり、そこに大きな戸惑いが生じているのです。
誰しも当たり前のように続いていた日常を急に奪われたら混乱してしまいます。

しかし、自分が動き出すための理由、努力を継続する理由さえ見つけることができれば、自分たちが苦しさや困難さを感じながらも充実した時間を過ごしていた日常が取り戻せます。

今だからこそ養える心の力

『自分にとっての新たな原動力は何なのか?』
それは、次の全中やインターハイを目指すことかもしれませんし、新しい環境での目標かも知れません。
人によっては、競技ではなく勉強や仕事かもしれません。
答えは、人それぞれだと思います。

今回、中学生、高校生という成長過程の中で、皆さんにとっては酷なきっかけで新たな原動力を見つける必要性が出てきたかもしれませんが、その機会がなかったとしてもこれからの人生で自分が活動するための理由を見つけるということは求められるようになります。
皆さんの可能性は無限大ですが、これは進むべきルートがあるわけではなく、自由に選択しても良い無数のルートがあるということでもあります。

どこかの段階で自分は何を目指すのか、何のために努力をするのか、時には立ち止まるという選択肢を選ぶこともあるかもしれません。
無限の可能性と同時に選べる自由があるということは、自分にとって大切なものを選択する必要性があるということでもあります。

この機会に自分に問い掛け、自分が心を傾けて行動できるものは何かを考える練習をしてみてください。
今、自分に問い掛けて答えを見つけるという作業は、皆さんを大きく成長させてくれると思います。

人は、自分にとって重要なことについて自分に問い掛け、そして決断をした回数だけ成長していきます。
心の成長とは、決断の質と回数によって促されます。

若い皆さんは、これから自分自身の人生をより良いものにしていくだけでなく、多くの人や社会に貢献していく人たちです。
全中やインターハイの中止は、皆さんにとって重い決定だったと思いますが、今回の出来事を糧にするために自分の原動力について考える時間にしてほしいと思います。
そして、この機会が戸惑ったまますぎた時間ではなく、皆さんが大きく心を成長させることができた時間になればと願っています。

長い文章でしたが、最後まで読んで頂きありがとうございました。

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