スポーツの試合では、勝敗を分ける大事な局面が試合中に何度か訪れます。
その局面で力を発揮できる選手は、当然勝つ可能性が高くなるのですが、勝負所で力を発揮するためにはどのようなメンタリティが必要なのかについて考察したいと思います。
勝敗を分ける局面というのは、お互いにとってチャンスという場合、一方にとってチャンスであり、もう一方にはピンチという場合がありますが、どちらにしてもここが勝負どころだということで、お互い強いプレッシャーがかかる場面であるということができます。
プレッシャーが掛かるということは、心理的に強いストレスを受けている状態であると言えるのですが、この時に脳がストレスに対してどのような反応をするかによってパフォーマンスの質が違ってくると考えています。
勝負強い選手の心理
勝負強い選手は、ストレスが増加した中で、絶対に決める、絶対に守るという気持ちを強く持てる人であり、それらの気持ちが強いことで負けたらどうしよう、ミスしたらどうしようという思いが勝負所で頭の中をよぎりにくいのではないかと思います。
そのため、負けたイメージやミスをしたイメージを思い浮かべるのではなく、技を決めたり、得点を取るイメージ、ピンチを凌ぐイメージを描くことができているのではないでしょうか。
勝負弱い選手の心理
反対に勝負弱い選手は、ストレスが増加した時に、負けたらどうしよう、ミスをしたら恥ずかしいというような思いになりやすく、負けた場面やミスをした場面をイメージ化してしまう傾向があることが、力を発揮できない、大事な場面で負けてしまうという悩みを持ったアスリートと話している中でも感じられます。
ストレスが掛かると、自然と最悪の事態をイメージしてしまい、判断や動作が遅れたり、間違った行動を選択してしまうということが勝負弱い選手の頭の中で行われていることが多いのではないかと思います。
ストレス耐性を高める
自分は勝負弱いかもしれないと感じている選手が、勝負強くなるためにはストレス耐性を高めることが必要です。
ストレス耐性を高める方法としては、自分の脳に刺激を与えて強めのストレスを受ける機会を増やすことが近道です。
脳が強めのストレスに慣れることで、同じような刺激を受けても慣れによって動揺することなく、パフォーマンスを発揮できる可能性が高くなります。
ストレス耐性を高めるには以下のような方法があります。
- 求めている結果を言葉にして自分にプレッシャーを掛ける
- 競技力の高い人がいる環境で練習して、競技で受けるプレッシャーに慣れる
- たくさん試合に出て、試合のプレッシャーに慣れる
- 練習内容を工夫して、何らかの負荷がある状態で試合をする
ストレス耐性は、ある程度は生まれ持ったものでもありますが、上記のような方法で脳に負荷をかけることで、ストレスに慣らすことが可能です。
自分が勝負弱いと感じているのであれば、ただ漠然と練習をしていても勝負強くなることはありません。
ストレスに対する脳の反応は、条件反射的なものであるため、実力を発揮するためには、脳がストレスを受けた時に良いパフォーマンスにつながるような条件反射が起きるように準備をしておく必要があります。
メンタルトレーニングでは、どのように日常の中で脳に負荷をかけることが出来るのかをアスリートとの話の中で見出し、ストレス耐性を上げるための方法をアドバイスしています。
自分は勝負弱いなと思っている方は、メンタルトレーニングを取り入れてみませんか。
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