現在、サッカーのワールドカップが行われているますが、日本代表が活躍が目覚ましい活躍を見せてくれていますね。
大会2カ月前に監督が交代となってから、この交代にメディアでは賛否両論が繰り広げられていましたが、この状況の中で結果を残している代表チームでは監督による選手のメンタルに対するアプローチがしっかりと行われているのではないかと推測しています。
今、日本代表を率いている西野朗監督は監督としての実績が豊富ですが、その理由には多くを語らないが、言葉がシンプルでその意図が明確である、ということが関係しているように思うのです。
この特徴は、今回のような大会直前の監督交代の場合にも生かされているのではないでしょうか。
日本トップレベルの選手といえど、サッカーのように試合中のプレーヤーの人数が多くい競技の場合は、チームの目的、戦術などの共通認識を明確にしていくことに時間を費やす必要でしょう。
さらには試合時間が長い分、さまざまな局面での状況判断が試合を大きく左右するという要素もあると思います。
そのため、監督や選手が同じ時間を共有する機会が少ない代表チームでは、いかに短い時間の中で監督と選手、選手同士の意思疎通を高めていくことが結果を出すためには求められるはずです。
西野監督が2カ月という短い準備期間の中で、チームの状態を上げることができたのは、選手にわかりやすく自分の考えを伝え、そして深く理解してもらうコミュニケーションのスキルがあったのではないかと思います。
また、試合中の戦術も選手交代を見るとわかるように、試合をしている選手も変わって入る選手も11人がどういうコンセプトでプレーすべきかが分かりやすい方針をとっておられるように感じるのです。
選手が自分たちの力を信じ、今に集中できる環境づくり
上記のことから、私は西野監督は選手の力を引き出すことに長けた監督であり、それには下記のような要素が関係していると考えています。
1.自分の意図をシンプルかつ明確に伝える。
2.選手の能力、精神力を信じている。
1つ目は、試合までの準備期間、試合前、試合中などでも、選手に何に意識を向けるべきかを明確に示すことで、迷いや不安を振り払い自分の持っている力で戦うという覚悟を決めさせる効果があります。
どんな競技でも、保証されていない結果を対戦相手と争うという性質である以上、選手は迷いや不安を持つので、それを振り払えるための心理的アプローチをすることは監督の役割です。
西野監督は、それを高いレベルで行える方だという印象を持っています。
2つ目は、選手がこれまで積み上げてきた努力、それにより身に着けた能力、そしてその過程で鍛えられた精神力に信頼を示すことを選手の話を聴くことや選手同士のコミュニケーションを促進させることで示しているのではないかと思います。
言葉だけで「選手を信頼している」というのではなく、具体的な取り組みの中で選手に監督から信頼されている、関心を持たれていると感じさせるスキルの高さも西野監督は兼ね備えているように感じます。
選手のメンタルマネジメント
どんな競技でも、監督には選手の力を引き出すためのメンタルマネジメントのスキルが必要だと思います。
メンタルマネジメントとは、競技的な側面はもちろん、性格やプライベートなどのさまざまな視点から、現在の選手の心理状態を想像して、試合に勝つための精神状態に導くための力です。
人間の心理自体は目に見えないものですが、心理の働きにも一定の法則はあるので、表情や言葉、行動などに表れるので、選手個人とチーム全体の雰囲気に関心を持ち、良い方向に導くように振舞える指導者は、優秀な監督、コーチだと言えると思うのです。
そして、西野監督は、それを意図的に行えるノウハウを確立している方ではないかと感じています。
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