疲れているのは脳である
スポーツをするということは身体に疲労が溜まるということは容易に想像できると思いますが、私達が疲れたと感じている時は身体以上に脳が疲れている可能性があります。
アスリートの場合は、運動の負荷も大きいので筋肉の疲労も生じますが、軽い運動をして疲れたと感じている時は筋肉よりも脳が疲れるという研究結果も出ています。
軽い運動でさえ脳は披露するので、アスリートが行っている練習なら身体も脳もかなり疲労しているはずです。
脳が疲れてしまうと、精神状態という点からいうと元気が出にくくなります。
またスポーツに必要な集中力、反応力なども低下してしまいます。
アスリートなら、多少の運動の負荷が掛かっても身体の疲労は小さかったり、今回は、アスリートにとって大切な疲労回復ことを書きたいと思います。
脳が疲労するとどうなるのか
脳の疲労は、自律神経や食欲中枢などが集まっている間脳から始まります。
しかし、間脳から疲労が生じていても私達は披露していることを自覚することが難しいのです。
人間が疲労を自覚する段階は、前頭葉にある眼窩前頭野という場所なので、そこに疲労しているという情報が届くまでは疲労を自覚しないまま活動して、自覚した時には疲労によって脳の機能は低下しています。
アスリートにとって脳が疲労するということは、疲れを感じやすくなって練習の質が低下する、集中力や反応力が低下してパフォーマンスが落ちる、イライラしたり、不安を感じやすくなるなど、さまざまな問題が生じます。
実際に私のところに「2年ほど前から勝てなくなった」とあるチームの監督が相談に来られた時、よく話を聴いてみると日本一を取るために日本一練習をするという発想で取り組んでいたので、選手が慢性的に疲労を抱えていてパフォーマンスが落ちていることがわかりました。
その時、私はそのチームの監督に「勇気を持って練習量を落としましょう」という提案をして、その監督もそのアドバイスを受けいれて下さったので、次の大会では本来のパフォーマンスが発揮できて成績が上がったということがありました。
このように脳の疲労をケアすることは、競技力の維持、向上のためにとても重要な要素なのです。
疲労の原因は活性酸素
脳の疲労はもちろん、身体の疲労の原因も体内で発生する活性酸素です。
活性酸素は、脳だけでなく体内のさまざまな場所で発生します。
呼吸により体内に酸素が送り込まれ、そのうちの約2%が活性酸素になると言われて、アスリートは練習でも試合でも激しく呼吸をしてたくさんの酸素を体内に取り入れているので、活性酸素の発生量も多くなります。
そのため、脳と身体の疲労を効率よく回復させるためには活性酸素を減らす必要があるのです。
疲労回復に必要なもの
今回の記事では、脳の疲労はパフォーマンス低下につながるということ、脳の疲労への対処法をお伝えしたいと思っています。
その対処法とは、イミダペプチドという栄養素を摂取することです。
イミダペプチドとは、β-アラニンとヒスチジンという2種類のアミノ酸が結合してできた成分のことで、この成分は抗酸化作用があるので活性酸素を減らしてくれるのです。
実は、この成分は鳥の胸肉にたくさん含まれていることがわかっています。
鳥が空を飛ぶためには羽を動かし続ける必要があり、そのために筋肉が疲労を抑えなければなりません。
鳥の体の中では、飛ぶ際に一番疲労が溜まりやすい羽根を動かしている胸肉のところにたくさんのイミダペプチドが含まれるようになっているのです。
鳥の胸肉以外では、回遊魚の尾びれにもたくさん含まれていると言われています。
どれくらい食べれば良いのか
脳と身体の疲労を回復させるためには、1日200ミリグラムのイミダペプチドを摂取することが望ましく、それを最低2週間ほど続けると良いと言われています。
特に試合が近づいてくると、イミダペプチドを含む鳥の胸肉、マグロなど回遊魚の尾びれを使ったメニューを増やして下さい。
最低2週間前からイミダペプチドを摂取するようにすることで、試合当日にピークパフォーマンスを発揮できる脳と身体の準備ができるのです。
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