今回は、私のLINE公式アカウントに登録してくださっている方からの質問に対する返答です。
質問者の情報を守るため、質問の内容は必要な部分だけを公開しています。
効果のあるイメージトレーニングとは
質問の内容
Q.パスを上手くさばけるようになるためのトレーニングを教えて欲しい。バスケットボールの選手より
A.パスを上手くさばけるようになるために必要な能力はいろいろある後思いますが、私からは周辺視野と空間認知能力を高めるトレーニングをお勧めします。
周辺視野とビジョントレーニング
人間は、両目を合わせると左右100度くらいの範囲が見えると言われています。
そのうち、正面の5度程度の範囲を中心視野、そこから外の範囲を周辺視野と言います。
良く見える範囲は中心視野で、周辺視野は外に行くほど視力は落ちると言われています。
本を読む時には、自然と中心視野を使っていて、目の前の状況を大雑把に把握する時は周辺視野を使っています。
周辺視野は、広範囲を認識できるだけでなく、人の動きを感知することができるので、バスケやサッカーのように複数の人が同時に動く中で、適切な位置に適切なタイミングでパスをするためには欠かせない能力です。
周辺視野を鍛えるトレーニング方法は、ホームページ内で紹介しているので参考にして下さい。
空間認知能力とイメージトレーニング
空間認知能力は、空間を正確に把握する能力のことです。
スポーツなら、人の大きさ、人との距離や位置関係、動きの方向などを把握する力です。
例えば、バスケの選手でこの能力を高い人は、自分の目に移っている光景だけでなく、自分を中心に前後左右360度、そして高さを把握しようという意識が働いています。
空間認知能力を高めには、ブロック遊びやパズルが有効だと言われていますが、現在はスマートフォンのアプリで空間認知能力を高めることができるものもいくつかあるようなので、それらを試してみても良いかと思います。
基礎的な空間認知能力を高めた上で、自分がやっている競技に活かすためにはイメージトレーニングが有効です。
目を閉じて、自分がプレーしている時に見えている光景を立体的にイメージします。
その上で、自分を中心に試合会場全体の空間をイメージしたり、コート内にいる人との距離やボールの動きなどをイメージして、自分の頭の中に状況を立体的にイメージする癖をつけて下さい。
1対1で対戦する競技でも、空間認知能力を高めることは、相手との距離感や動きを把握しやすくなります。
まとめ
パスを正確にさばく能力は、目の前の状況からできるだけ多くの情報を把握する力と自分の視野に入っていない空間への想像力が必要になります。
そして空間にいる人と人の距離間の認識、動きの予測が、どんなパスをどこに出すかという選択につながります。
パスの能力を上げるため、周辺視野と空間認知能力の向上と競技に関するイメージ力の強化に取り組んでみて下さい。
あとは、パスのコントロールやスピードを高まること、パスのアイデアが増えることによって、それらと周辺視野や空間認知能力が合わさってパス能力が向上すると思います。
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