スポーツと親子関係と自尊心

親からどんな言葉を掛けられて育ったかということは、子供の
自尊心の形成に大きな影響を与えます。

私は知識だけでなく、カウンセリングやメンタルトレーニング
として人とかかわる中や自身の体験などから、自尊心とは
『ありのままの自分を尊重する心』であり、自分の能力に
対する自信と他人との比較から自分を評価することでは
なく、過去の自分と比べて自分の能力や個性を評価して、
今の自分を誇らしく感じる気持ちのことである

と私は解釈しています。

自尊心は、子供の成長過程に忍耐力と一緒に適切に身に着けることが必要だとされている心の要素ですが、
子供がスポーツをすることが自尊心の形成の妨げにならないように注意をすることが親子関係において
大切なことだと思います。

それは、子供がスポーツをしていることで親が勝敗にこだわりすぎてしまうと、他人との比較や結果で子供
のことを評価しがちになってしまいがちで、それが子供の心の成長の弊害になるからです。
スポーツをしていることへの分かりやすい評価基準は、競技の成績であるし、子供に良い成績を収めてもらい
たいという気持ちが生まれるのもわかりますが、その気持ちと同時に幼稚園くらいから20歳くらいにかけて
じっくりと自尊心を築いていくのが人間で、自尊心の形成途中に偏った価値観で子供を評価してしまうことが
望ましくないということも知って子供と関わっていただくことが大切です。

子供が求める親子関係

本来、親子関係において子供が無意識に望んでいることは、ありのままの人を親に受け入れてほしいという
ことです。
子供は生まれてくる時に親を選ぶことはできず、この世に誕生すると同時に生きていくために自分の親を
無条件で愛するようになります。
そして、親に対しても無条件の愛情を求めています。
この無条件の愛情を求める気持ちが満たされることが自尊心の形成において重要なポイントになります。

何かが人よりも上手くできる、大会で結果を出したということではなく、子供という無知で未熟で、
無邪気な自分という存在をそのまま認めてくれるという安心感と認めてもらえたという満足感が子供の
自尊心を健全に育んでいくのです。

この子供の心の成長によって大切な要素が、スポーツをするということで損なわれないことが望ましいの
ですが、親が自分の望む結果を子供が出せなかった時に努力の過程を無視して怒ったり、他人と比較ばかり
して本人の成長を評価して上げなかったりすると、子供は結果を出せない、他人に勝っていない自分は
価値がないと思ってしまうようになります。

自尊心が育っていないことで生まれる弊害

結果と比較によって自分を評価する感覚を身に着けてしまうとさまざまな弊害が生まれてきます。

・実力があり、もっと結果が出そうな条件を持っているのに本人が結果を出せるイメージを持てない。
・一つの失敗で自分はダメだという自己否定感が強くなり、再挑戦の気持ちが生まれない
・結果を出すことに強迫的な感覚に追い込まれて、心のバランスを崩してしまう。
・引退後に自分は競技以外のことができない気持ちになって、新しいことに挑戦できない。

競技としてスポーツを続け、より上のカテゴリーに上がるほどプレッシャーが強くなることは、スポーツ
が競争、勝負という要素を持っている以上仕方がないことですが、結果を出すことを求めつつも、努力
する過程や練習や試合で感じること、学べることなどにも価値を感じるというバランス感覚が自分の
自尊心を保ちながら競技をするためには必要だと思います。

しかし、自分自身の中に結果と比較によってのみ自分を評価してしまう感覚しななければ、上記のような
弊害が生じやすく、スポーツをしてきたことが心を弱くしてしまうということにもなりかねません。

親としてスポーツをしている子供にどう関わるのか?

子供がスポーツをしている場合、親としてどのように関わることが望ましいかについては表面的には
千差万別でいいと思います。
例えば、送り迎えや試合の応援にはいくけど、結果に関しては言及しないようにする、または積極的
に関わり、時にはアドバイスをすることもある、または自分も競技経験があり指導をすることができる
ので子供に直接指導する、など違いがあっていいし、違いがあるのは当然です。

ただ、どのような関わり方であっても、子供のころは試合の結果がどうであれ、子供の実力がほかの
子供より劣っていても、場合によっては今やっている競技と違うことをしたいと思っていたとしても、
子供が家の中で安心していられる親子関係を築くことを意識していただくことが望ましいと思います。

スポーツを通じて目標を持って努力をすること、結果を受け止めて足りない部分を補い、良いところ
を伸ばそうと取り組むことなどを分かってほしいということもあって、親が熱心になりすぎてしまう
ことはあると思いますが、子供という未熟な時期だからこそどんな結果であっても、どんな実力で
あっても、勝負に対する意識が弱くても、ありのままの自分を受け入れてもらっているという安心感
を持って過ごせる家庭が子供には必要です。

スポーツを通じて親子の対話が増えたり、一緒に目的を持って頑張ることで生まれるものもあると
思いますが、それが本来の親子関係の在り方を損なわないようにバランスを取っていくことが、
難しいけれど大切なことなのだと思います。

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目的を掲げた自分との約束を守って努力を継続するための練習日誌。


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