アスリートの中には、ある時から自分はメンタルが弱いのではないかと悩み始める人がいます。
大事な場面で試合に負けたりミスをした、特定の展開になるとパフォーマンスが落ちるということがメンタルが弱いと思い始めるきっかけとして多いようです。
そして、一度自分はメンタルが弱いと感じ始めると、余計に気弱になってしまって試合で力を発揮できないという状態になってしまっている人が多いように思います。
メンタルが弱いと人に言われたり、自分にそう言い聞かせてしまうことで、『自分はメンタルが弱い』という認識が強くなってしまう傾向がありますが、そもそもメンタルが弱いとはどういうことなのかを説明できる人は少ないと思います。
もし、現在自分はメンタルが弱いと思ってしまっているのであれば、一度下記に書いていることをよく読んで頂きたいと思います。
ストレスに敏感な脳
実は、メンタルが弱いと感じている人の多くが、脳がストレスに対して敏感に反応する傾向が強いと思われます。
脳がストレスを感じるということは、大げさに言うと命の危機を感じているということです。
そのため、脳はストレスに対して防衛反応で対処しようとします。
ストレスへの対処は、大きく分けると攻撃的、調和的、逃避的と3パターンがありますが、逃避的な反応を示しやすい状態になっていると、逃げるために前もってストレスを感じていた方がいいということで、脳がストレスに対して敏感に反応してしまいます。
そうなると試合前だと緊張して不安感が強くなったり、体の震えが止まらなくなったり、鼓動が過剰に大きくなったりします。
試合中だと、攻撃しようとした時に体が上手く動かなかったり、視野が狭くなったりします。
メンタルが弱いと感じている人は、上記のような反応を良く感じてパフォーマンスが低下する体験をしているため、自分がメンタルが弱いと認識してしまうのです。
しかし、『弱い』という認識は、『強くしなければ』という発想を生み、心が動じないようにしてしまい感覚が鈍ったり、気負いすぎたりしてしまうことにつながりかねません。
そのため、『弱い』のではなく『敏感』という認識のもと対処を考えていくことが望ましくメンタルトレーニングでは、そのための対処を指導させて頂いています。
ストレスに敏感な脳への対処法
ストレスに対して脳が敏感に反応する人は、メンタルトレーニングによって対処することが可能です。
どのようなトレーニングが必要かは、その人がやっている競技、課題によって違いがあるので、話をよく聴かせていただいた上で提案させていただきます。
メンタルトレーニングは、心というより脳に対するアプローチなので、メンタルトレーナーにサポートを受けて行うことが望ましいですが、一人でできる対処法もあります。
それは下記の2つです。
知識を身につける
人間の心や脳、スポーツ心理についてなど、専門的な知識を身につけることによって、自分の体に何が起きているのかを客観的にとらえることができるようになります。
具体的に知らないからこそ、心が弱いという認識で自分を否定してしまうことも起きてしまうので、正しい知識を得て正しい認識を持つことで心がストレスに反応しても慌てずに済むようになります。
練習日誌を書く
もう一つの対処法は、自分が行ってきた努力をしっかりと記録するということです。
その方法は練習日誌です。
練習日誌をつけることで自分を振り返るので自己理解が深まります。
また、自分は何をしてきたかが明確になるので、その自覚がストレスに脳が反応しても、自分は何をすべきか、何のためにやっているのかを思い出させてくれる記録が残ります。
人間の脳は、放っておくと危機回避のために働くものなので、自分が意識すべきこと、不安や恐怖を乗り越えても成し遂げたいことを脳が強く自覚しておくことが必要なのです。
練習日誌としては、上記のような自覚を強める仕組みで作られたメンタルノートを販売しているので、そちらを活用して下さい。
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