今回は、私のLINE公式アカウントに登録してくださっている方からの質問に対する返答です。
質問者の情報を守るため、質問の内容は必要な部分だけを公開しています。
ボールを所持した時に緊張してパスをしてしまう
質問の内容
相談内容は、緊張している時にすぐにパスを出そうとしてミスしてしまうという悩みです。
この質問にパスを選択する心理と対策についてお答えしたいと思います。
パスミスが生じる心理的要因
プレーの選択に迷いが出る理由はいろいろあると思いますが、今回はパスかドリブルかという選択を例に挙げて説明します。
この記事を読んでいる方は、自分の競技の置き換えてイメージしてみて下さい。
自分がボールを所持した時、ドリブルに不安があるとボールを所持する時間を短くするためにパスをしてしまいます。
この時、パスを選択する動機が自分の不安やドリブルへの苦手意識だった場合、パスミスをしてしまう確率が上がります。
なぜなら、相手や味方の動きがパスを選択する理由ではないため、周囲とのタイミングが合わない、また、効果的なプレーを選択しているのではなく、ドリブルによるミスを回避するために選択をしているので仲間がパスの意図を把握できない、さらに躊躇した動作になるのでパスのスピードも不十分になる、などミスにつながる要素ばかりを含んだプレーだからです。
パスミスへの対策
誰にでも苦手なプレーはあるので、パスをしてしまう理由がドリブルが苦手だからということは仕方がないことです。
また、ミスを恐れて緊張してしまうことも仕方ありません。
ただ、スポーツは攻撃をする時はもちろん、守備をする時も相手やボールに対してアクションを起こす必要があるので、『攻める気持ち』が欠けてしまうと良いプレーができません。
現時点でミスが生じている理由が、『攻める気持ち』が欠けたプレーをしているという点だとしたら、その点を解決する必要があります。
そのための具体的な考え方としては、ドリブルで相手を抜くことはできなくても、ギリギリまでボールを保持するようにして、パスに対して味方が対応できる時間を稼ぐという発想です。
ボールが回ってきた時に、できるだけ早くボールを手放したい思っていると、周囲の動きを無視したパスになりがちです。
相手を抜き去る自信は無くても、パスができる状態が整うまで、相手にドリブルもしてくるという意識を持たせるためにもボールを保持するという『攻める気持ち』を持つことが大切です。
『ボールを取られてはいけない』、『パスミスをしてはいけない』という失敗を恐れる気持ちではない、『ボールを保持するぞ』、『相手が予測できないパスを出すぞ』という明確な意思を持ってプレーすることで、動きにメリハリが出て来るし、仲間もボールを持っている人の意図を感じやすくなります。
ミスを回避する気持ちからはミスが生まれやすく、攻める気持ちからは効果的なプレーが生まれやすいのです。
長期的な視点に立つと、ドリブルの技術を上げることも必要になるかもしれませんが、身近な試合を乗り越えるための発想としては、『自分にできることを精いっぱいやる』という感じで良いのです。
短期間でいきなり技術が上がったりしないので、今ある技術を思い切って発揮するという意識を持ち続けることが重要です。
これは、技術が上がってからも必要になる意識なので、技術が未熟な時から鍛えて欲しい発想です。
是非、『自分にできることを精いっぱいやる』という攻めの気持ちを持って競技に取り組んで見てください。
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