今回は、剣道の試合においてコントロールの対象とすべきものが何かについて書きたいと思います。

剣道の競技特性

試合の中でコントロールすべき対象を選ぶ時、自分の意思でコントロールできる割合の多きものが選ぶべき対象となります。

剣道は、対人競技であり、野球のように攻守が入れ替わるのではなく、お互いが1本を取り合うために攻め合い、技を応酬し合う競技です。
さらにサッカーのように得点を奪うためには相手を避けるのではなく、勝つためには自分が打たれるリスクを背負いながら相手に向かっていく競技でもあります。
※サッカーも大局的に見れば、相手に向かっていく、リスクを背負うことは必要です。

剣道は、このような競技特性のある競技です。
概ね格闘技はこのような特性があります。

試合の中でコントロールできる対象を何にするかという点は、この競技特性をもとに考える必要があります。

競技特性から考えるコントロール可能なもの

剣道の競技特性を考慮すると、試合の中でコントロールすべきものは以下の3つです。
優先順位は、上に書いてあるものほど高くなります。

・自分の構え
・相手との間合い
・間合いが詰まった時の構え
・使用する技

 

コントロールすべき一番重要なものは自分の構えです。
まず自分の構えについては、一定の間合いを取っていれば100%コントロールが可能です。
普段の稽古でしっかりした構えを築いておけば、意識するだけで試合中にそれを再現できます。
そのため、普段の稽古で打ちやすく、守りやすく、崩れにくい構えを研究して身に着けておくことが大切です。

 

次に相手との間合いです。
これは、相手も動くのですべてコントロールできるものではありませんが、間合いが近くなったり、遠くなったりするだけで勝敗が決まるわけではないので、相手との動きを読みながら自分が打ちやすい間合いになるように動く、相手が打とうとしていると感じたら打たれない間合いを取るなど、自分の意思によってコントロールすればいいのです。

 

3つ目は、間合いが詰まった時の構えです。
間合いが詰まるということは、打てる機会と打たれる機会が同時に高まるということでもあり、間合いが詰まることによって双方の構えに変化が生まれます。
試合に勝っている人を観察していると、1本を取ったり、相手を脅かすような打突をしている時には、しっかりと足腰にタメを作り、安定した姿勢で強度と速度が兼ね備わった技を出せる構えを維持しています。

この技を出す前の構えは、運動神経の要素ではポジショニングと言います。
良い技が出せるということは、自分にとって良い技が出せるポジショニングを体が覚えていて、相手との間合いが詰まって構えに変化が生まれる時には、そのポジショニングを取ろうと体が動くのです。
強い選手の試合をみていると、この傾向が非常に強いと言えます。

あと、この間合いが詰まった時の構えの要素には、相手との駆け引きも関係してきます。
駆け引きは、駆け引きの結果はコントロールできませんが、自分の動きにより相手のどういう動きを引き出したいかという発想はコントロールできまます。
思うことは自由なので、間合いが詰まった時に自分の構えをコントロールできていれば駆け引きのための動きを起こすことは可能です。

 

4つ目は技です。
技に関しては、上の3つがコントロールできていれば、しっかり打てます。
相手も打とうと向かってくる、こちらが打とうとすると技を出させない、技を受けるという反応をするというのが剣道なので、上の3つを疎かにしていると、不十分な技しか出せません。
それに、剣道の試合では一流選手となると0.1、2秒程度でお互いの技が相手の体を捉えるので考えて技を出しているというよりも間合いが詰まった時に生じる危機感や相手の動きの変化に対して、脳が反応して技が選択されていることが多いので、意思でコントロールしようとしすぎると負けてしまうのです。
技に関しては、自分のコントロールを手放すくらいの度胸があった方が、自分の経験から望ましい技を脳が選択して出してくれます。

 

まとめ

剣道は、勝つためには相手に向かっていくことが必要で、攻防が考える暇もないほど目まぐるしく変わる競技です。
心理状態も試合中に目まぐるしく変わり、その変化が小さな動きや判断に影響する、そしてその影響が命取りになる場面が多いため、心理状態が勝敗を決める要素なるという点も競技特性の一つです。

そのため、コントロールできるものをより徹底してコントロールすることが剣道の試合においてはとても重要になるのです。

 

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