アスリートの感覚を刺激する3つの呼吸法

呼吸法は、緊張状態のコントロールとイメージトレーニングとして試合前に活用することができますが、今回は3タイプの呼吸法のやり方について説明しています。

3つのタイプの呼吸法は、何を意識しながら呼吸を行うかという点に違いがあります。
その意識を向ける3つ対象とは下記の通りです。

1.呼吸
2.心の状態
3.身体の状態

この3つの対象にそれぞれ意識を向けた呼吸の方法が下記で説明している3タイプの呼吸法です。

1.集中瞑想

呼吸という今行っている1つのことに意識を向ける方法を集中瞑想と言います。

息を吐く長さ、吸うタイミングと吐くタイミングに意識を向けつつ、自然と心の中に浮かんでくることに意識を偏らせず、感情や思考を意識してもすぐに呼吸に意識を向け直すことを繰り返します。
呼吸の長さを一定に保ち、心を落ち着かせることができるようになっていると感じたら、上手くできているということです。

この方法は、『今、ここ』に意識を集中させる呼吸法と言えます。

2.マインドフルネス

次は、マインドフルネスといって、自分の心を観察する瞑想です。

呼吸の長さを一定に保ち、心を落ち着かせることができるようになったら、自分が何を感じ何を思っているのかということに意識を向けて、『自分はこんな風に感じ、思っているんだ』と自分の心の状態を良し悪しで判断せず、ただこう感じこう思っているという状態を客観視できるようにして下さい。
場合によっては、感じたことや思ったことを「私は~だと感じている(思っている)」と言葉に出して客観視しても構いません。

この方法は、不安や迷いを確認することで、現在の自分を受け入れるために有効な方法です。

3.ボディースキャン

3つ目は、ボディースキャンといって自分の身体に意識を向けて、体に表れている反応からストレス状態を自覚したり、対処できるようになるために必要な意識の使い方です。

呼吸が整っている状態で、顔、首、お腹、背中、右手、左手、右足、左足、という感じで自分の身体のシルエットを意識したり、各部位の状態を探っていきます。
さらに体温、汗、肌の状態や肌にあたる風、今いる場所の匂い、手足の指先の感覚、小さな刺激などに意識を向けます。

この方法は、疲労回復のために体をリラックスさせること、体の疲労や痛みに気づくことにつながります。
また自分の体に対するイメージ力を高めることにもなり、パフォーマンスを詳細にイメージできるようになる前段階のイメージトレーニングとして有効です。

上記の3タイプの呼吸法により、呼吸、心理、身体に意識を向け続けると自感覚が研ぎ澄まされていきます。

情報に惑わされない心を作るために

試合中は、相手、自分の心理、審判、監督やチームメイト、観客などのさまざまな情報が同時に存在していて、何に意識を向けるべきかが分からなくなっている時と
いうのは、脳が混乱していてパフォーマンスも乱れてしまいます。

呼吸法のトレーニングの際に、自分の意識を意図的に向けたいところに向け、その状態を維持することを続けていれば、試合中にも自分の意識を向けるべき対象に向け続けることができるようになります。

3つの呼吸法をメンタルトレーニングに取り入れることで、自分の意識を研ぎ澄まし、余計な情報に惑わされない心を作ることができるのです。

 

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