試合前にはどのような心の準備をすればいいのかという質問をいただくことがあります。
特に高校生以上になるとこの質問が増える傾向があるのですが、おそらく試合にかける思いが強くなること、年齢が上がることで同世代との発達の差が小さくなって勝負の厳しさを感じ始める年代であることが関係していると思われます。
この記事では、試合前に生じるマイナスイメージとの向き合い方について説明しています。

試合前に生じるマイナスイメージにどう対処すればいいのか

試合で、自分の出番が近づいてくると緊張感が高まり、そわそわしたり不安になったりする人がいます。
試合は、通常の練習とは違うので、緊張感を感じることは仕方がないことですが、問題は緊張感に意識が囚われ過ぎて、緊張感に伴って生まれてくる不安感とマイナスイメージで頭の中がいっぱいになってしまうことです。

試合前に不安感とマイナスイメージで頭の中がいっぱいになってしまう人は、具体的に試合の中で意識すべきことややるべきことを決めることができていない傾向があります。
そのため、不安感とマイナスイメージを引きづったまま試合に臨んでしまうのです。

マイナスイメージは防衛反応

人間の脳は、自分の命を守るために不安を先取りして、前もって望ましくない出来事をイメージすることで、危機を回避しようとしてしまいます。
そのため、試合前には不安感とマイナスイメージが生じてしまうこと自体は仕方がありません。
しかし、試合の中で不安感とマイナスイメージに囚われ過ぎているとパフォーマンスは低下してしまいます。

また、人間の脳は、イメージを手掛かりに身体を動かそうとするので、脳内がマイナスイメージだけを思い浮かべたままの状態だと、相手に勝つための動きができない、もしくは動きがぎこちなくなってしまいます。
そうならないために心掛けるべきことは、何を意識して試合をするか、自分がどうするかということを明確にして試合に臨むということです。
マイナスイメージが発生したとしても、自分の意思で意識できることを強く意識して、“何をするのか”を明確にして試合に臨むのです。

マイナスイメージを断ち切るのは『~をする』という決断

『負けたらどうしよう』、『相手のスピードやパワーに対抗できるのだろうか』など、いくら考えても答えの出ないことに思考を使うのではなく、
『相手のこういう動きにタイミングを合わせて攻撃する』、『チャンスだと感じたらしっかりとバットを振る』、『危険を感じたら、無理せずに避ける』、
『相手が優勢の時はしっかり守って、チャンスが来たら躊躇せず攻める』、
など、『~をする』という決断をして、試合の中でやるべきことを明確にすることが大切です。

不安やマイナスイメージは、結論が出ないので迷いを抱えたまま試合に臨むことになってしまいますが、自分が何を意識するのかどう行動するのかをはっきりさせることが決断につながるので、不安や迷いを断ち切って試合に臨むということにつながります。

試合前は、自分の思考はやるべきことを明確化するために使って下さい。
やるべきことが明確にして、それを実行できるだけの集中力、反応力を高めるために神経を研ぎ図ますことが、試合をするための心の準備なのです。

コーチングにやるマイナスイメージの克服

試合で、自分の出番が近づいてくると緊張感が高まり、そわそわしたり不安になったりする人がいます。
試合

コーチングで不安の言語化を行う

試合前に不安になってマイナスイメージが浮かんでくる選手の中には、誰にも相談していないという人もたくさんいます。
相談をしないということは、自分の内面を言語化しないということになるのですが、言語化をするためには前頭葉を働かせなければなりません。

この言語化の際に前頭葉を働かせることは、不安が起こる偏桃体の働きを制御する力を高めることにもなります。
コーチングは安全に言語化できる機会です。

コーチングで必要な行動のイメージを具体化する

コーチングの目的の1つは、試合の中で意識すること、どんな行動をするかということを具体化することです。
脳は明確なミッションがなければ不安という自然発生する力に囚われてしまうので、普段から具体的な行動を起こすというミッションを与えなければなりません。

自分の競技スタイルや役割などから、具体的な行動のイメージを言語化して試合の時に意識することを習慣化しましょう。
そのための方法がコーチングです。

心理検査+コーチング


=== 小学生~高校生が対象『心の知能指数』を高めるトレーニング ===

心の知能指数と言われるEQ向上を目的としたメンタルトレーニングプログラム「ココロスイッチ」

小学生~高校生対象|スポーツEQトレーニング

================================================

中高生から取り組くめるメンタル強化
メンタル面で大崩れしないアスリートに共通しているのは、自分を心理状態を保つ思考力を持っている点です。
この書籍は、アスリートが思考力を高めるために必要な知識、発想、方法などをまとめています。
アスリートのコーチングをする中で、中高生のうちから思考力を高める取り組みをしていることが競技人生の支えになると感じてこの書籍を書きました。実力を発揮するためのスポーツメンタル実践法
メンタルノート
メンタルノートは、アスリートとして必要な心理的能力を養うための練習日誌です。
自分の置かれた環境、限られた時間の中で競技力を高めるための計画力構想力を高めたり、自分の状態を把握する洞察力分析力を高め、アスリートとしての自立を促すような内容になっています。アスリートとして必要な心理的能力を養うための練習日誌

 


================================================

スポーツコーチング、メンタルトレーニングの依頼

トップページに戻る    メンタルサポートの方法

instagramでスポーツ心理の知識、メンタルトレーニングの方法について情報を配信中

メンタルトレーナー衣川竜也のinstagram