アスリートがケガをする確立を上げる条件
アスリートは競技をしている以上、ケガをする確率は常に存在しています。
競技によってどんなケガをしやすいのか、ケガをする確率は違いますが、どの競技のでも共通するケガの予防策はケガをする確率を上げないことです。
ケガをする確率を上げないためにできること
ケガをする確率を上げないためには、何がケガをする確率を上げるのかを把握する必要があります。
ケガをする確率を上げる条件には以下のようなものがあります。
- 体重の増加、筋肉量の低下など、体のバランスの崩れ
- トレーニングにやり過ぎによる筋肉疲労
- リフレッシュをする機会がなく心理的、神経的な疲労がある
- 睡眠不足、飲酒量の増加など、生活習慣の乱れ
- プレースタイルが強引、挑発に乗りやすい
- 迷いや不安で緩慢なプレーになっている
- プレーの目的が相手に対する威嚇や仕返しになっている
上記のような条件が当てはまっている時は、確実にケガをする確率が上がるのでトレーニングの方針や日常生活、そして試合中のメンタルコントロールなどによってケガを防ぐという意識を持つことが大切になります。
アスリート個人としてもチームとしても、ケガの予防は重要な課題の一つですので、ケガをする確率を上げる条件の排除というところから取り組んでみることが大切だと思います。
アメリカのスポーツ界は、データに基づいたケガの予防に取り組んでいるようなので指導者は海外の情報に目を向けてみるとチームとしてのけが予防の取り組みのヒントが得られるかも知れません。
ケガをした後のアスリートの心理的経過
次はアスリートがケガをした後に辿る心理的経過についてです。
アスリート自身も指導者もケガの後の心理的経過を知っておくことで、落ち着いてケガのケアを行っていくことができます。
アスリートは、自分がケガをした時に自分の心理的変化を客観的に見つめる手掛かりを持っておくと感情的にケガをした後の日々を過ごすことを防ぎ、ケガの治療と復帰のために取り組みやすくなります。
特に指導者は、選手の心理的経過に寄り添ってサポートしてあげてほしいと思います。
ケガによって生じる5段階の心理的変化
アスリートは、ケガをした後に5段階の心理的な変化を辿ります。
第1段階 否認と孤立
ケガをしたことを受け入れることができない状態。
現実を受け入れられないことで、周囲の人間との見解に違いが生じて孤独感が強まる。
この段階が長く続くと治療の開始が遅れてしまう。
第2段階 怒り
感情が不安定になり、周囲の人に八つ当たりしてしまう。
怒りによるストレスがケガの回復を遅らせてしまう。
怒りを他人に向けることで人間関係が悪化してしまうこともある。
弾3段階 取引
ケガが治るなら何でもするという心境になり、焦りから不適切な治療を選択してしまうこともある。
第4段階 抑うつ
悲しみや絶望感に囚われて、治療を受けることも無駄に感じてしまう。
ケガが改善に向かっているのに、心理的には希望が持てない状態になる。
第5段階 受容
ケガの状態を受け入れることができるようになり、治療に向き合えるようになる。
治療にかかる時間や復帰の可能性に対しても納得できるようになる。
今は焦っても仕方がないと思えて、開き直れるようになる。
ケガをした時のメンタルケア
ケガをした時には、5段階の心理的な経過を辿りますが、この経過の中でメンタル面でサポートを受けるもことも大切です。
身体的な治療は当然必要となりますが、それと並行して心理的なケアをしてもらうことで治療にしっかりと向き合えるようになります。
心理的な不安定さが、治療の開始を遅らせる、ケガの直りを悪くする、自暴自棄になることにつながることもあるので、ケガをしている時は不安定な気持ちを無理やり抑え込むのではなく、その時の気持ちを聴いてもらうことで受容の段階にスムーズに進みケガを乗り越えて下さい。
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