緊張していても試合で力を発揮するために

緊張状態を上手くコントロールすることは、良いパフォーマンスを発揮するための重要な要素ですが、『緊張しないでおこう』、『いつも通りの気持ちになろう』と考えても効果はありません。

そもそも緊張することは、良いパフォーマンスを発揮するための条件ですので、緊張をすることで生まれるエネルギーをどのようにパフォーマンスに活かせるかがスポーツにおけるメンタル面の課題なのです。

では、緊張をコントロールするにはどうすればいいかということですが、それは自分の意思で行動をコントロールして、行動によって生まれる影響で緊張状態をコントロールするのです。

緊張の正体

緊張状態をコントロールする方法

人が緊張をしている時は、自律神経の交感神経が高まっているということを前回記事で説明しました。

緊張のメカニズム

試合という刺激によって交感神経は勝手に活発になるので、バランスを取るために副交感神経も刺激しなければ過緊張になってしまいます。

過緊張にならないように交感神経と副交感神経のバランスを取るための方法が【呼吸法】です。
緊張感が高まると、気づかないうちに呼吸が浅くなってしまい交感神経ばかりが活発になるので、腹式呼吸によって呼吸を深くするのです。

呼吸法の説明

人間は、息を吸う時に交感神経が優位になり、息を吐く時には副交感神経が優位になります。
まずは、ゆっくりと鼻から息を吐き、吐き切ったら自然と鼻から息が吸えるので、吐くことと吸うことをセットで1回として、1分間に4~8回くらいのペースでゆっくりと腹式呼吸を行って下さい。
この時に目を閉じておくことで、呼吸に集中しやすくなります。

ポイントは、鼻で呼吸をすることです。
鼻で呼吸をすることで、空気を暖め、空気中の細菌を減らし体内に清潔な酸素を取り込むことができるので、くれぐれも鼻で呼吸をすることを忘れないで下さい。

さらに1分間で7回以下の呼吸回数になるように呼吸の回数を数えてください。
意識を『今』に集中させて不安や迷いを断ち切るためには、不安や迷いを打ち消そうと思ってはいけません。
不安や迷いについて意識を働かせる余裕がないように呼吸数に意識を向けるのです。

脳は考えないということができないので、不安や迷いについて考えないためには、別のことに意識を向けることが必要であり、呼吸法を行うことで意識を自分の呼吸に向けることで、不安や迷いで頭の中がいっぱいになることを防ぐのです。

普段から腹式呼吸の練習をして、呼吸をしているの頭が楽になる、穏やかな気分になるということができるようになると、緊張状態をコントロールできる呼吸法が身に付いたということです。

普段から呼吸法のトレーニングをして、まずはリラックス状態を生み出せるようにして下さい。
次回の記事では、イメージトレーニングを取り入れてた呼吸法について説明します。

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