目的達成と思考力

思考は、何らかの目的を達成するために、情報や経験を頼りに決断をしようとする心の働きのことであり、スポーツにおいては1つの試合においても、試合での目的達成を含めた計画的な取り組みを行う上においても重要な心の要素です。
そして、思考は経験や学習によって成長するものであり、思考を成長させることが競技生活の質を高めるためには必要不可欠です。

思考は、目的を達成するに決断をするための心の働きとありますが、目的には長期的でさまざまな短絡的な欲求をコントロールしながら達成を目指す目的と短絡的な欲求を満たすための目的があり、長期的な目的達成のための取り組みを阻害するのが、短絡的な欲求を満たすための取り組みです。

一つ例を挙げてみます。

1年後の大会に照準を合わせて競技の練習、フィジカルトレーニング、健康管理などの計画を立てて取り組んでいる選手が、ある日から友人と飲みに行くのが楽しくなり、夜遅くまで飲み歩く日が増えてしまい、練習やトレーニングの計画も狂い、健康面でも体重増加や不眠による集中力の低下がみられるようになりました。
これは、1年先の目的達成に向けて長期的な計画を立てているのに『友達と飲み行って楽しみたい』という短絡的な欲求を優先してしまい長期的な目的達成が難しくなっている状況です。

長期的な目的達成のために計画を考え、それを実行するのも思考力によるもので、何をするのか、いつするのか、どれくらいするのか、などを決断をする必要があり、思考の働きによって計画が実行されます。
それに対して、短絡的な欲求を満たしたいという目的も無自覚にではなく、思考した結果、達成するための行動が開始されます。

 

長期的な目的があることを知っていながら、今感じている欲求を満たしたいという思いが生じて、2つの目的を抱えて葛藤した結果、短絡的な欲求を満たすことを決断するというのも思考の働きです。
どちらも思考によって決断されているのですが、競技生活の中で長期的な目的が短絡的な目的に阻害されてばかりでは、長期的な目的を達成することはできません。

誰でも短絡的な欲求は心の中で生まれるので、それが生まれること、それを満たそうとすること自体に問題があるのではなく、長期的な目的を阻害しないように、適度に短絡的な欲求を満たしながら、長期的な目的達成に取り組めるようになる必要があるのです。

短絡的な欲求を持ちつつ、長期的な目的達成のために自分の行動をコントロールできる思考力を持っている人は、思考が成熟していると言えます。

アスリートとしての自立と思考力

年齢が幼い、競技歴が浅いという選手は、保護者や指導者によって目的達成の計画を考えてもらったり、その計画実行をリードしてもらう必要がありますが、その過程の中で自分で決めた計画を自分の意思で実行していくことができるようになることが理想です。

そのためには、短絡的な欲求をコントロールしながら、長期的な目的達成に向けての行動を継続できる思考力が育っていくことが必要となります。
その思考力を身につけるのは、保護者や指導者から受ける教育、小さな目標の達成経験、失敗や敗北の経験、そして成長のための学習などです。

スポーツは体を動かして練習をすることで競技力が向上しますが、そのために体を動かすことにだけ時間を費やしてしまう傾向があります。
年齢が幼いうちや競技経験が浅いうちは、他人の後押しで練習に取り組む習慣が確保できてきて、ある程度は競技力が向上します。

しかし、長い競技生活の中で競技力を向上させ続けるため、その競技力を維持するために体調を管理するためには、他人の意思で自分の行動を管理してもらうのではなく、自分の思考で行動をコントロールできるように考え、決断していかなければなりません。

アスリートのためのコーチングも、アスリートの課題や問題の解決をサポートする中で、思考の成長も視野に入れて行っています。
メンタルトレーナーによるコーチングは、アスリートの精神的自立を目的と思考力向上のための取り組みだと認識して頂ければいいかと思います。

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