練習不足をメンタルトレーニングで補う方法
練習ができない時期が続いている時、実力を維持するためにできることがあります。
競技のスキルを上げる練習や試合勘を養うための実践的な練習ができない時だからこそ、普段疎かになりがちな実力を支えるためのメンタル的な要素を高めることに時間を使ってほしいと思います。
下記には、自宅でできる簡単な練習方法を2つ紹介しているので、試してみてください。
試合勘を養うトレーニング
動画を使って試合勘を養う方法があります。
見る動画は自分が試合をしているものだけでなく、他人が試合をしているものでも構いません。
実践してもらいたいことは動画を見る時の意識の持ち方です。
下記の点を意識して動画を見てください。
- 次に起こる試合の展開を予測しながら見る
- 予測した展開に自分が反応するつもりで見る
- 試合をしている人の心理を推測しながら見る
動画を見る時に、人の動作や起きている現象を目で追っているだけではトレーニングになりません。
ただスポーツを楽しむだけなら、動きや現象を目で追えばいいのですが、アスリートが自分の競技力を向上させるためには、まだ表れていない現象を予測したり、目では確認できない心理に意識を向けて動画を見ることが大切です。
身体を動かす練習ばかりしている時は、上記のような意識のも力を忘れがちになっているので、練習ができない時だからこそ動画を見てプレーの感覚、試合勘を高めることに脳を使ってみてください。
このトレーニングは、試合における適切な脳の使い方を定着させることにもつながるとても重要なメンタルトレーニングです。
脳や筋肉を反応させるイメージトレーニング
イメージトレーニングは、試合勘と筋力の低下を防ぐために活用できます。
試合前の緊張感を再現するイメージトレーニング
イメージトレーニングで試合勘を低下させないということは、試合における緊張への慣れを忘れないということです。
目を閉じて自分が試合をするイメージを浮かべる時、自分が試合に臨む状況を思い浮かべて、その際に心拍数が上がり、肺が大きくなり、体温が上昇することを体感
させることができれば、試合前の緊張感をある程度再現できていることになります。
試合前の緊張感を再現して、その緊張感を自分が歓迎していて、良いパフォーマンスができると期待をしている自分を具体的にイメージしてください。
このトレーニングをやっておくと、脳が試合の緊張感を忘れないので、緊張への耐性という点において試合勘を維持できます。
筋肉を刺激するイメージトレーニング
イメージトレーニングによって筋肉を刺激して、動作の衰えを防ぐこともできます。
目を閉じて試合の内容をイメージするのですが、その際に試合の中で起きることを一定の緊張感を持ちながら予測し、相手やボールなどの動きに反応している自分を思い浮かべてください。
自分の動きをイメージした時、必要な筋肉が『ピクッ』と動くような反応を自覚できたとしたら、上手くイメージができているということになります。
人間の筋肉は脳からの電気信号で動いているので、自分の動きを具体的にイメージすることができると、実際に体を動かしていなくても筋肉が反応しようとするのです。
このイメージトレーニングをやっておくと、実際に身体を動かして練習をする時に動きがスムーズに行えます。
また新しい技術を習得する時にでも、このイメージトレーニングを行ってから身体を動かせば、技術の習得速度も向上する可能性があります。
強い選手の脳の働きに近づけるために
今回は、練習ができない時の対処法として、2つのメンタルトレーニングを紹介しましたが、紹介したメンタルトレーニングで養える脳の働きは競技力の高い選手が自然と行っていることでもあります。
2つのメンタルトレーニングを行うメリットは、練習不足を補う以上のものがあるので是非取り入れてみてください。
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